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マイホームの建設は、大きな決断がいるもの。人生でそう何度も直面することはないので、失敗のないように進めていきたいですよね。
ここでは、家を建てる際、とくに気になる費用、補助金、流れについて解説していきます。
まずは注文住宅を検討してから晴れて入居に至るまでの、ざっくりとした流れを確認しておきましょう。
ここでは土地探し~入居までを、大きく3つの段階に分類。それぞれで必要な工程をまとめました。1つひとつ確認していきましょう。
建てたい家について情報収集を行い、条件に合う土地探しをしましょう。
そして、並行して資金についても考えておくのがベスト。一般的には住宅ローンを組むことが多いのですが、収入などによって借り入れ限度額が変わってきます。自分が借りられる金額を知り、毎月の返済額のシミュレーションをしておきましょう。
購入予定の土地が決まったら、家づくりをどこに任せるのか正式に決め、工事請負契約などを結びます。
希望条件や敷地条件などを反映した、設計図を作成します。その図面をもとに実施設計図が作られ、本見積書が提出されます。
建築費が分かった時点でローンの申し込みになりますが、金融機関には事前に相談をしておくとスムーズに運びます。
この時点では地盤調査も済み、具体的に建築に向けての下準備が始まります。
建物の大きさの把握や部屋割りをするため、敷地に縄を張って地面にしるしをつけます。その後、工事の安全を祈願して地鎮祭を行います。
家の骨格が出来上がっていく段階です。上棟の日に上棟式を行う場合もあります。
屋根工事、外壁下地工事、外部建具工事、内外装工事や内部建具工事など。だんだんと家の概要が見えてきます。要所要所で、注文内容に間違いがないか確認しましょう。
申請した建築確認どおりに建物が完成しているか、チェックし、役所による検査にも合格すると引き渡しとなり、鍵や書類一式が手渡されます。残金や別途工事費の支払いもここで。
新築建物の登記簿をつくる表示登記と、権利書をつくる保存登記申請をします。また、金融機関との正式なローン契約を行います。
ご家族の予定に合わせて引越し、入居となります。ローンの返済についても考えていきましょう。
建築の依頼先と相談できるような関係を築き、困ったことを気軽にできるよう、良好な付き合いを続けましょう。
注文住宅を建てる場合、間取りや仕様などの設計をする際にも、費用がかかります。
設計が悪いと注文住宅の仕上がりにも影響するので、おろそかにすることができない重要な作業。この設計をもとに、建築見積もりが算出されます。
この設計の費用は、家づくりの依頼先によって異なることが、ほとんどです。依頼先ごとに、かかる費用をチェックしてみましょう。
工事契約の前に設計契約を取り交わす工務店の場合は、設計契約の中で工事費の2~5%前後。
設計契約を取り交わさない工務店の場合は、工事契約書(請負契約書)の中に、設計料として工事費の2~5%前後。
ハウスメーカーの場合は、住宅の詳細な仕様はだいたい決まっているので、プランが決まれば自動的に全体が決まります。
そのため、設計費は低価格や無料の場合が多め。事実上ないのではなく、建物の総額としてとらえられている場合もあります。
設計事務所の場合は、工事金額に料率を掛けた額を「設計監理料」としており、おおむね工事費の10~15%と言われています。
実績ある事務所に依頼すると、さらに高額になる場合があるので、注意しましょう。
民間金融機関の住宅ローンの多くが、購入価格の80%を限度としているため、住宅購入価格の2割を頭金で用意し、残りを借り入れるのが一般的と言われています。
住宅ローンの金利のタイプは、固定金利タイプと変動金利タイプの主に2タイプ。 どちらのタイプが有利になるかは、将来の金利次第なので、 専門家としっかりと相談して選択する必要があるでしょう。
税金は、家を建てるときだけでなく、建てた後にもかかります。どんな税金がかかるのか、事前に知っておくと良いですよ。
家を建てるときにかかる税金
家の完成後にかかる税金
不動産取得税には、新築した家に対する軽減措置があり、税額ゼロとなる場合もあります。
また、一般的な木造住宅の場合であれば、固定資産税も新築後3年間の軽減措置を受けられるケースも。
税金として納めなければならない費用も多いので、各種制度を知り、利用できるものは利用して納めるようにしましょう。
注文住宅を作る際に利用できる補助金についてご紹介します。うまく補助金を活用することで、費用の負担を軽減できるので、ぜひチェックしてください。
消費税引き上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設された、すまい給付金。平成26年4月から平成33年12月まで実施予定と、なっています。
そして、すまい給付金を受けるためには、給付申請書と確認書類を合わせて申請窓口へ提出する必要があります。申請窓口は都道府県それぞれで異なるので、すまい給付金公式サイトをチェックしてみましょう。
新築か中古住宅かで多少違いがあるので、利用する際は確認してください。
対象者であれば給付を受けない手はありませんよ。ぜひこの機会に調べてみましょう。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)支援事業の補助金は平成24年から開始されています。
支援の対象となる住宅は、高い性能と断熱効果、制御機能を組み合わせることで、太陽光発電や火力発電で得られる一次エネルギーの年間消費量が、実質的に発生しない住宅です。
しかし、ゼロエネルギー住宅であっても、一般社団法人の「環境共創イニシアチブ」が認定する ZEH仕様住宅ではないと、補助金は受けられないので、注意してください。
家庭用燃料電池システム「エネファーム」を住宅に導入する人に対して、その購入費用の一部を支援する補助金制度です。
「エネファーム」を取り入れ、省エネ・CO2削減を促進することによって実現する、エコライフを支援するのが目的。国策として掲げられており、国からの補助金は一般社団の「燃料電池普及促進協会(FCA)」によって交付されます。
エネファームの機器費用と工事費の合計金額が基準価格以下、または、裾切価格以下の場合が対象。それぞれの金額は以下の通りです。
補助金の適用を受けるためには、燃料電池普及促進協会が指定しているエネファームを選ぶ必要があります。
また、都道府県や市町村の中には、個別でエネファーム設置に対しての補助金を支給しているところも。住宅のある地域の、補助金適用条件なども調べてみるとよいでしょう。
注文住宅の魅力は、自分で好きな家を作れることです。 せっかく注文住宅を作るのであれば、素材から選んでみてはいかがでしょうか? 素材を選ぶことで住宅の雰囲気が変わりますし、シックハウス症候群を防げることもあります。自然素材や無垢素材から代表的かつオススメなものを紹介します。
常に肌を接する床材に求められるのは、触った時の快適性です。 また、床は汚れやすく濡れやすいので、汚れや濡れなどに耐えられる木材を選ぶ必要があります。
爽やかな香りと肌触りを持つ高級素材です。 日本のヒノキは海外での人気が近年高まっています。
<長所>
日本最古の木造建築物である法隆寺もヒノキで造られており、長持ち性能は歴史が証明しています。
<短所>
ヒノキは「火の木」と言われるほど燃えやすい素材です。有事の際に不安があります。
一般的でポピュラーな木材です。
<長所>
<短所>
よく「樫」と訳されていますが、実際にはナラ科の木の総称がオークです。
古くから船や酒樽に利用されてきた木材です。
<長所>
<短所>
普段の生活で最もよく素材を目にするのは床よりもむしろ「壁」ではないでしょうか?
木材の壁も良いのですが、床材と重複するところがあるので、ここでは基本的に壁にのみ使われる天然素材をピックアップしていきます。
消石灰に植物の繊維や川砂などを加え、海藻から作った糊で練り上げたものが漆喰です。
美しい白色が特徴で、日本では古くから蔵などに使われてきました。
顔料を加えることで白以外に様々な色合いを出せるのも魅力の1つです。
<長所>
<短所>
水の底に堆積した植物性プランクトンが原料で、七輪の材料としても使われています。
壁材として使うときには、珪藻土に糊を混ぜて練りあげます。
<長所>
<短所>
ザラザラとした肌触りの壁です。
元々は聚楽第付近の土を原料とする壁のことを聚楽壁と呼んでいましたが、現在では良質な土壁の一つを表す言葉として使われています。
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<短所>
水回りであるキッチンの素材には防水性が求められるので、一般的にはステンレスやタイルが使われます。
ひと味違ったキッチンを目指したい人は、キッチンに天然素材を選んでみてはいかがでしょうか。
お墓などに使われる御影石は、キッチンにも使われる素材です。
<長所>
風雨にさらされる屋外で長期間使われるお墓に御影石採用されるのは、この防水性が高く評価されているからです。
<短所>
床材にも使われるクリは、キッチン用としても適した木材と言えます。
<長所>
<短所>
住宅の素材には、安いもの、高いもの、水に強いもの、劣化に強いもの、その他の効果があるものなどが混在しています。
本記事に挙げた天然素材は代表例にすぎず、まだまだ多くの魅力的な素材が存在しています。
無数の選択肢の中から素材を選ぶのは難しいかもしれませんが、大まかな方向性さえ決めておけば業者さんが相談にのってくれます。
まずは自分のこだわりを見極めて、お気に入りの素材を探してください。
注文住宅の内装を決めるときには、デザインの種類を知り、好きなテイストを決めましょう。主に、シンプルモダン、ナチュラル、インダストリアル、北欧、アーバンスタイルの5つのデザインがあります。内装をおしゃれに仕上げるポイントも大切です。
注文住宅を建てる際に失敗しないためには、いくつかの重要なポイントがあります。リビングや収納スペースの広さ、水回りの掃除のしやすさ、設備や機能、コンセントや窓の配置、階段の高さ・傾斜などが、事前に検討して欲しい注意点です。
一般的な住宅に比べて安く、1,000万円程度で購入できる新築の戸建てを「ローコスト住宅」と呼びます。メリットもあれば、デメリットも。補助金の活用やコストカットをする方法など、ローコスト住宅を建てる際のポイントも紹介します。
耐震住宅のメリットやデメリット、住宅性能表示制度の耐震等級についても知っておきましょう。耐震等級は、建築基準法によりランク分けされます。注文住宅の耐震性とコストとの兼ね合いについては、ハウスメーカーや工務店に相談することがオススメです。
住宅購入後に加入する保険は、主に「火災保険」「地震保険」「家財保険」の3つ。住宅ローンを契約するなら、同じタイミングで加入することがオススメです。立地や家族構成、加入期間、補償内容などを踏まえて保険を選ぶようにしましょう。
注文住宅の工法は、主に「木造軸組工法」「木造枠組壁式工法」「軽量鉄骨造」「鉄筋コンクリート(RC)造」「木質系プレハブ工法」の5種類です。それぞれの特徴やメリットを紹介しますので、住宅の工法選びにご活用ください。
注文住宅を建てる土地を探すときには、譲れない条件や最低基準を決めておくこと、自分に合う営業マンを選ぶこと、予算を決めておくことが重要。エリアの特徴や通勤・通学時間、駅までのアクセス、周辺施設などを調べることも大切です。
住宅ローンの金利には、「固定金利」「変動金利」「固定金利期間選択型」があります。注文住宅の予算設計を組んだ上で、必要に応じて土地を購入するための融資を受けることも。その後事前審査・本審査に通ったら、住宅ローンを契約します。
注文住宅の間取りは、コスト別に決めるとよいでしょう。生活しやすい間取りを決めるためには、水回りの配置や採光・通風用の窓の位置・大きさをしっかり検討すること、施工会社と適宜相談することも大切です。
フルオーダー住宅、セミオーダー住宅、規格住宅は、それぞれ特徴やメリット・デメリットが違います。自由度が高いからといって、フルオーダー住宅が全員に向いているわけではありません。自分の理想に合わせて住まいの建て方を選びましょう。
様々な物がインターネットに接続されている時代は、家も例外ではありません。家の様々な設備をインターネットに接続したスマートホームは、これまでにない快適性・利便性をもたらしてくれる一方で、注意点も忘れてはなりません。
一定の省エネ性能基準を満たした住まいをパッシブデザインと呼びます。近年、エネルギーに関する注目度が高まりを見せていますが、省エネは経済性にも優れていますので、パッシブデザインに興味をお持ちの方も増えているのではないでしょうか。
工務店とハウスメーカー、設計事務所はそれぞれ特徴が異なります。いずれも「家を建てる」という点に於いては共通しているものの、家を建てるまでのプロセスは大きく異なりますので、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
省エネ住宅への注目度が高まっています。ランニングコストはもちろんですが、環境問題においてもメリットが期待できる一方で、当然デメリットもありますので、いずれも把握しておく必要があります。
長く住んでいればやがては建て替えをするものですが、建て替え時には建て替えならではの注意点があるのも事実です。そこで、建て替えのメリット・デメリットをご紹介しましょう。
二世帯住宅をと考えているのであれば、メリットやデメリット、ポイント等を把握しておく必要があります。住み始めてから「こんなはずではなかった」「思っていたものではなかった」といったことにならないためにも、事前の情報収集が大切です。
長期優良住宅認定制度の基準をクリアしている住宅を「長期優良住宅」と呼びます。主な基準は耐震性、劣化対策、維持管理、更新しやすいかなど、長く住むために欠かせないポイントばかりです。
神奈川県で注文住宅を建てる時にはすまい給付金や地域型住宅グリーン化事業、グリーン住宅ポイント制度、エネファーム設置補助金等が用意されていますので、これらを視野に入れた家づくりが重要です。
平屋と二階建てのどちらにするのかという選択肢もあります。平屋、二階建てはそれぞれ特徴が異なりますので、それぞれのメリット・デメリットを把握し、どちらが自分の理想の生活をもたらしてくれるのかを考えましょう。
注文住宅を建てるのであれば忘れてはならないのが防犯対策です。防犯対策は日常生活の安心・安全の根底を支えるものなので、決して無視できない部分です。間取りやデザインと比べると軽視されがちですが、しっかりとした対策が求められます。
断熱材には温度や湿度を調節したり、冷暖房のエネルギーを抑える省エネ効果が期待できます。健康で快適な暮らしのために、断熱材はなくてはならないものです。断熱材と一言で言っても種類は多く、予算や目的に合わせて選ぶ必要があります。
家事効率をアップさせるためにランドリールームを設置する方が増えています。ランドリールームがあれば洗濯に関する作業が一部屋で完結。天気や花粉、PM2.5などの汚染物質を気にせずに、洗濯物を干すことができます。
注文住宅を建てるにあたり、気になるのが防音性です。防音性の高い家は家の中からの音漏れを防ぎ、外部からの騒音を遮断してくれます。最近は、音楽や映画といった趣味のために防音室を計画する方も増えています。
常に家の中の空気をクリーンに保つ24時間換気システム。二酸化炭素やハウスダスト、有害な化学物質を外に排出し、健康被害を防ぐ効果が期待できます。省エネ効果をより高めるために、熱交換型換気システムを設置する家庭も増えています。
狭小住宅は、生活利便性が高い都市部に多いです。狭小地のため、コンパクトを意識した家になりがちですが、縦に伸ばす、スキップフロア、デッドスペースの活用など、アイディアと工夫で開放感のある家にできます。同時に条件次第で住宅ローンが使えない場合があるといったデメリットもあるのは否めません。メリットとデメリット、両方を把握した上で決断しましょう。
注文住宅を検討する上で、結露対策にはこだわったほうがいいです。結露対策を甘く考えていると、長い目で見た場合、せっかくの新築も傷むのが早まります。カビやダニの発生にもつながる重大な問題に発展しかねません。家族が快適に笑顔で暮らすためにも、結露対策では何を意識すればいいのか、把握しておきましょう。
土地を購入して注文住宅を建てる際、地盤調査を行うのが一般的です。地盤調査の結果次第では、地盤沈下が起こらないように改良工事を行う必要があります。しかし、地盤調査の結果が問題ない土地や地盤改良を行った土地であったとしても、地盤沈下が起こらないとは限りません。地盤沈下が起こると家が傾き、住むことができなくなったり、健康被害が出ることもあります。万が一に備えて、建築会社の地盤保証について確認しておくとよいでしょう。
注文住宅で地下室をつくる場合、地下室の構造タイプをチェックし、建物の立地・土地の形状などを踏まえて設計することが大切です。たとえば傾斜地に地下室をつくるときは、そのまま完全に地中に部屋をつくるよりも換気や採光が可能な窓を傾斜にあわせて取り入れるようなイメージで、地下室を快適な空間にデザインすると良いでしょう。
注文住宅を建てる際には必ずある程度の予算を立てるケースがほとんどです。予算が多ければそれだけ充実した住宅を建てることが可能ですが、そこまで多くの予算を費やすことができないという人も多いでしょう。けれど、一生に一度の注文住宅建築なら、できるだけ納得して建てたいもの。本記事では、注文住宅の費用相場や、予算別の注文住宅の特徴などについて詳しく解説しています。