公開日: |更新日:
新築一戸建てを建てる際に耳にする「地盤保証」。聞いたことはあっても、具体的な意味や必要性が分からない方は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、地盤保証についてわかりやすく解説していきます。
地盤保証とは、地盤のトラブルによって損害が発生した際に、修復費用を保証してもらえる制度のことを言います。
保証されるのは、不同沈下による地盤トラブルです。不同沈下とは地盤が緩むことで建物が不均等に沈むことを指します。不同沈下が起こると建物にゆがみが生じ、ひび割れたりドアの開け閉めがしにくくなったりと、生活に支障が出ることもあります。
住宅を建てる前に地盤解消を行っていたとしても、10年、20年と時間が経つにつれ、地盤が沈下する可能性がないとは言い切れません。
このようなトラブルが起きた時、保証がなければ修復費用は全額住宅の持ち主の負担になってしまいます。地盤保証があれば、保証会社や地盤業者が保障してくれるので、万が一の場合でも相談可能です。
地盤沈下で最も恐ろしいのは、建物への被害です。地盤が沈下すると建物は傾き、外壁や壁にひびが入ったりタイルが割れたりすることがあります。ドアの建て付けが悪くなり開閉しづらくなることもあるでしょう。
建物が斜めになると雨漏りする可能性もあります。住まいへのダメージが酷く、場合によっては住み続けられなくなることもあるでしょう。このように被害を受けた住宅は、建物の資産価値も一気に下がってしまいます。
地盤沈下は人体への影響も懸念されています。斜めになった建物に住み続けていると、めまいや吐き気など、不調が体に現れることがあります。ひどい時には、睡眠障害や食欲不振など、生活に支障が出るほどの影響があるのです。
建物の傾きに違和感を感じた時は、水平器で測ると確認できます。身体に影響が出るような住宅に住み続けることは難しいので、異変を感じたらすぐに対処しましょう。
新築住宅が完成間近となったときに、地盤沈下が起きました。玄関部分が30㎜ほど沈む沈下で、再度調査したところ、擁壁造成後の埋め戻しが甘く地盤が沈下したと判明しました。工務店側からは謝罪を受けたものの、問題があるのは工事を適当にした擁壁会社だと思い、擁壁会社に損害賠償請求及び・違約金を請求することになりました。
住宅を建てて5年、家の中心から北側が3センチ沈下しました。家の周囲の基礎がきちんとできておらず、手抜き工事が行われたものと思われます。基礎もひび割れており、保証を求めていますが、住宅メーカーに相談しても「傾きは直せない」といわれたそうです。
建売住宅で不同沈下が発生。軟弱で不同沈下を起こしやすい地盤であったと考えられることから、本来なら地盤の軟弱性を解消できる深さまで改良する必要があった。そこで、地盤改良や基礎選定が適切に行われていなかったことが認められ、売主業者に瑕疵担保責任が認められました。基礎沈下修正工事費用・慰謝料・弁護士費用を支払うことが認められました。
9年前に新築で建てた住宅で、地盤沈下が起きました。不動産会社と結んだ瑕疵責任期間は2年間となっています。最近になって敷地の一部が地盤沈下し、下水管が破裂。修繕には20~30万円程度とのことです。契約書での保証期間が2年間となっているため、損害が請求できるか不明確です。
新築で家を建てて、メンテナンスの保証期間は10年。9年目に家の傾きの調査を依頼したところ、検査結果の資料を紛失したとの返答でした。結果は問題なかったとの事でしたが、再検査をした結果、8㎝もの傾斜が発覚しました。その際、前回の検査結果でも傾斜を確認していたことを認めています。
しかし、建築前に地盤調査を依頼した会社は倒産しており、追及できない状態です。契約書には地盤沈下に関する保証は含まれておらず、業者は責任を負えないとしています。
検査結果の偽造報告と資料の紛失、地盤の数値の大きな変化を踏まえても責任がないといえるのか、疑念を抱くトラブルです。
地盤にかかわる訴訟では、泥沼化するケースがあります。なぜならば「地盤の中では何が起きているか見えないから」です。
地盤沈下にはさまざまな原因があります。地盤改良工事が不十分であったり、外構部分だけ地盤改良がされていなかったり、近隣の工事の影響で地盤沈下が発生することもあります。その原因によっても保証の請求先が変わるため、地盤沈下でうまく対処するのであれば、不動産に関する法律に詳しい弁護士に相談しなければなりません。
また、補修対応についても、建て替えをするか否か、個別に補修をするのかなど、さまざまな争点があります。
海老名市の一部地域では、大規模な地震発生による液状化リスクが高くなっています。液状化が発生すると地盤沈下が起きやすくなり、ひどい場合には基礎が見える状態になったり、基礎ごと崩れてしまったりすることもあります。海老名市では液状化リスクの低い土地を選ぶか、液状化に備えた対策をしておくと安心です。
綾瀬市の場合、比較的地盤が硬く地震被害の心配が少ないエリアが広がっています。液状化のリスクも少ないため、地盤改良工事を適切に行えば、地盤沈下の危険度も高くはありません。河川氾濫のリスクも低いですが、河川との高さがあまり変わらない場所では注意が必要です。
厚木市は場所によっては地盤が軟弱です。とくに海岸に近いほど軟弱になっており、地震の際に揺れやすく、液状化のリスクもあります。土石流が発生しやすい場所では地盤も不安定です。家を建てる際はリスクの低い場所に建てるか、地盤改良など対策をとったうえで建てましょう。
神奈川県で注文住宅を手がけているマイトレジャーでは、4つの安心保証制度を設けています。そのうちの一つが、地盤20年保証です。家を建てる前には必ず地盤調査を実施し、不同沈下などの地盤トラブルに備えています。
引き渡しからは20年間、最大5,000万円の保証が可能です。地盤の不同沈下によって建物に損害を受けた場合には、保障費用ならびに補修工事期間中の仮住居と費用を保証してくれます。
神奈川県・川崎エリアを中心とした建築会社デックスでは、20年間の地盤保証を用意しています。デックスでは建物を建てる前に地盤調査を実施し、必要に応じて地盤改良工事を行っています。地盤保証は地盤の改良の有無にかかわらず適用され、20年間、最大5,000万円保証を用意しています。
オシダリハウスでは、万が一の不具合に備えて、充実のアフターサポートを用意しています。地盤保証もその一つです。オシダリハウスの地盤保証では、地盤改良の有無に関係なく、10年間の保証をしています。
全ての現場において地盤調査が実施され、不同沈下などトラブルが発生しないように、基礎仕様を「地盤保証判定書」として報告しています。地盤改良が必要な場合には、改良工事を行っています。