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二世帯注文住宅のポイント

二世帯住宅は、一世帯だけの家とは違ったむずかしさがあります。二世帯住宅を注文住宅で建てる場合、何に注意すればよいのかその点を解説します。

二世帯注文住宅での注意点

二世帯住宅は建てる場合は、家族全員で考え・相談しなければなりません。お互いの世帯がストレスなく生活するにはどちらかの世帯が一方的に決めてはいけない、ということを意識しておきましょう。片方の意見だけ、または優先してしまうと後々のトラブルにつながってしまいます。

玄関は共用にするか

玄関くらい、と考えるのはNG。ちょっと出かけるだけでもどこに行くのか、何時に帰るか詮索されてもOKかどうか。深夜に帰宅してもお互い干渉しないかどうかなどを考慮に入れる必要があります。

他にも子どもや孫の靴を含めて十分置けるスペースがあるか、友だちを家に上げるのに気を遣わなくて問題ないのか、といった今だけでなく将来的なことも想像して相談しましょう。気になる点が我慢できないようなら、別々にするのも選択肢です。特に問題がなければ玄関を共有に。その際、お互い過度に干渉しないといった条件を事前に決めておくことも大切です。

リビングを共用にするか

リビングを共有にするか別々にするかも、事前に考えておきたいポイントです。世帯感で好みや見る時間帯などがずれたり、友人や知り合いを招待するのも気を遣うかもしれません。お互いの世帯だけの話し合いもしづらくなるのも問題です。

一方で、健康面での調子を確認しやすい、コミュニケーションが円滑になるなどのいい影響もあります。プライバシーを確保したい場合は、サブリビングや小さな書斎を設けておくのも対策のひとつです。

キッチンは共用にするか

強い希望がなければ、キッチンも一方の世帯に合わせないようにしたほうがベター。生活リズムの違いなどがあり、一方の世帯に合わせると一方が使いづらいキッチンとなってしまいます。冷蔵庫も共有するとすぐ満杯になります。

共有とするなら、中心で使用するのはどちらの世帯か決めておきましょう。ライフスタイルを考えた上で広さも決定します。収納や冷蔵庫の使い方もルールを決めておけばストレスも軽減します。

お風呂を共用にするか

お風呂にも注意が必要です。自由な時間帯に入れない、深夜だと音が気になる、女性なら裸になっているとき義父が間違って入ってくるのが気になる、といった問題もあるでしょう。

共有にするのであれば、入浴時間のルールを事前に決めておくこと。また、お風呂と別にシャワールームを設けておくのも、ささっと体をきれいにする程度でも許せるなら順番を待たなくても済みます。

水道光熱費の支払い

水道光熱費の支払いもトラブルになりやすい問題です。家にいることが多い世帯はそれだけ光熱費がかかります。仕事で日中を留守にしている世帯からみれば、払う必要のない費用に感じられるため、放置しておくと不満が溜まり、関係がギクシャクする元に。

たとえば、親世帯のほうに子どもの面倒を見てもらうことで納得する方法もあります。日中いる世帯に水道光熱費を多めに出してもらう、節約をしてもらうなど、相談をしてみてください。

二世帯注文住宅の成功のコツ

二世帯注文住宅を成功させるにはコツがあります。検討するときは適切な家になるよう、把握しておきましょう。

ライフスタイルに合わせてパターンを決める

二世帯住宅には3つの共有パターンがあります。「完全共有型」「部分共有型」「完全分離型」です。完全共有型は寝室などを除き、多くのスペースを共有します。部分共有型は玄関や水回りだけは共有するスタイル。完全分離型は玄関や水回りやリビングまで、居住スペースを完全にわけます。

この点も含めて二世帯で相談するとよいでしょう。同時に、二世帯注文住宅を依頼する業者の意見も聞き入れた方が吉。家族全員で相談するのは当然ですが、誤解や遠慮も生まれて素直な意見が出ない場合もあります。豊富な実績のある専門業者なら、二世帯のライフスタイルに合わせて、客観的な観点でアドバイスをくれるため聞いておくとよいでしょう。

お金の相談も遠慮なくしておく

二世帯住宅の建築費用は、二世帯両方が持ちます。持ち分にも関係する部分ですから適当に決めてはいけません。誤解があるとトラブルが生じるからです。具体的な金額や負担分はきちんと相談し、意志の共有をしてから実際の計画をスタートさせてください。明確な数字を記録しておくのもおすすめです。

生活費の問題も最初に相談しましょう。特に光熱費や食費の負担が不公平になると不満が出ます。ティッシュや消耗品の費用をいつも一方が出しているのもストレスの元です。お金の問題は話しづらいですが、二世帯注文住宅を成功させるためにも相談して答えを出しておきましょう。

干渉しない

二世帯注文住宅でも、各世帯は別世帯としてけじめをつけるのが重要です。お互いの生活に踏み込みすぎると問題が起きます。親世代としては心配かもしれませんが、生活全般や子育てについてあれこれ口を挟みすぎると相手のストレスにつながるのです。不満が積み重なって爆発して生活が破綻します。けじめをつけて、適度な距離を保つことが二世帯注文住宅の成功につながるのです。

一方の世帯が住めなくなることも考えておく

親世代では、介護の問題もあります。親世代が施設に入るとなれば、光熱費や生活費を折半していた場合、期待することはできません。万が一のことも考えたほうよいでしょう。

介護が必要な状態になっても、家に住みたいと考えるならバリアフリーも踏まえた設計が必要です。改築がしやすい設計かどうか、お互い行き来しやすい間取りになっているのかも含めて検討してみてください。

二世帯注文住宅のメリット

二世帯注文住宅を検討する際、メリットを知らないと踏み出せないでしょう。知っておけば決断しやすいです。

親世帯に子どもを預けられる

夫婦共働き世帯の問題が育児です。二世帯住宅なら、子どもを親世帯に任せられます。仕事と育児の両立は離婚の原因になるほどの問題です。幼稚園や保育園があっても、急病時には任せられません。迎えに来てほしいと連絡が来るケースもあります。そんなとき、親世帯に任せられるのです。

親世帯も日常的に孫との触れ合いに喜びを感じる人もいるでしょう。子どももおじいちゃんおばあちゃんに頼れます。両親に叱られたとき、おじいちゃんとおばあちゃんの親世帯が心の拠り所になるのです。

経済的な負担が軽くなる

同居により経済的な負担が軽くなります。二世帯住宅を建てる際も、資金が不足すれば建てられません。同居生活がはじまってからも、生活費もある程度支払ってくれるため負担が少ないです。

ただし、完全分離タイプで2棟だと共有する部分が少ないため、経済的負担があまり変わらないケースもあります。

家事を分担できる

共有スペースの掃除や洗濯も親世帯がしてくれば楽と感じられる方もいるでしょう。共働き夫婦の場合、家事や洗濯をする体力や気力が残っていないケースもあります。放置すればすぐに散らかり放題になるでしょう。二世帯住宅なら、親世帯が代わりにやってくれるため助かります。

ただし、あまりに任せっきりにすると親世帯からも不満が出てくるかもしれません。任せるのではなくできる範囲は自分でするという意思も大切です。

親になにかがあってもすぐに対応しやすい

同居している親世帯は高齢です。病気やとつぜん倒れるといったトラブルが起きやすいのは否定できません。遠く離れて暮らしている場合、すぐに対応したくてもできないのは不安ではないでしょうか。

二世帯注文住宅で同居しているなら不安も軽くなります。万が一、具合が悪くなっても対応しやすいからです。

二世帯注文住宅のデメリット

二世帯注文住宅にはデメリットもあります。我慢できる範囲か家族と相談してみてください。

人を呼びづらい

友人を呼ぶときは気を遣います。夜遅くまでいてもらうのはむずかしいですし、騒いだり、音を出したりするのも配慮しなければなりません。誰が来たのかがすぐわかり詮索されるのがイヤという方もいるでしょう。

生活音に気を遣う

1階と2階、壁一枚で隣同士に住んでいると、家族とはいえ生活音が気になるのはしかたありません。子供だと意識せずに暴れたり大声で泣き叫んだりするものです。多少の生活音があるのはしかたないですが、過剰ならトラブルの元。早起きの習慣が一方の世帯にあるなら、朝早くから掃除をしたり洗濯物を回されたりしてうんざりという方もいます。

共有スペースが埋まっているときに困る

リビングやキッチンなど、自由に使えないときがあると困ります。リビングにお客が来ていると、一方の世帯は窮屈に感じられるでしょう。キッチンも食事を作る時間がかぶると、一方が待つことになります。

自分たちの理想の家づくりはむずかしい

元々二世帯住宅が理想で、デザインや間取りも適したものならよいのですが、あくまで一世帯の住宅で考えているとあきらめる部分も出てきます。世帯感のライフスタイルや外装や内装、価値観が合わないとどちらかが妥協しなければなりません。スペースの関係で、自室や子供部屋を狭くするしかないなどの問題も出てきます。